民謡: 2009年2月アーカイブ

やろうやろうと言いながらなかなか実現しなかった路上ライブを
このたび東京中野駅前で行いました。

団体名は前々から構想があったのですが、
菅田米穀店芸能部 (かんだべいこくてんげいのうぶ)
に決まりました。
というか決めました。
菅田米穀店芸能部 八木節の演奏
菅田米穀店というのはズバリうちの実家の米屋なのですが、スーパーの台頭であったり、都心への人口の流出により存続の危機に瀕しております。
もう田舎で米を売っているだけでは厳しい状況ではあるのです。

とは言え、先祖代々続く商いですし、せめて名前くらいは残していきたいという気持ちからこの名前にしました。別に奇をてらっているわけではないのです。

日本の様々な芸能を扱っていくので、メンバーはその都度変わってしまうとは思うのですが、バンドではなく部活という括りで考えれば案外すんなりいくのではないかと。。


さてさて、何はともあれお客さんの反応がみてみたいと気合を入れて演奏に臨みました。
しかし、一曲やってみて気づいたのですが、それなりにお客さんは集まったものの、いったい何をアピールしてよいのか自分自身よく分っていませんでした(笑)
お金を儲けるためではないし、バンドの宣伝でもない。
楽しんでもらいたいだけなんだけど、やりっぱなしじゃお客さんは帰っちゃうし、なんともせつない。。
けど何をしゃべるのか?(笑)

結局意外と子供にウケがいいことに気づき、
「叩いてみる?」
と誘い込みをかけてみる。
するとこれまた意外に恥ずかしがらず、すんなりドラムの椅子に腰掛け楽しそうに叩く。
親御さんにも喜んで頂き、こういう交流もいいかも。
とか思いながらもなんか違うな~と。

なんか僕らだけでやってるってのを取っ払いたく、
「どなたか八木節唄える方いらっしゃいませんか~?」
「踊れる方でも結構ですよ~!」

と、呼びかけてみるがそんな人はそうそう中野にいない。。

「このドラムのリズムはですね、鉦をシンバルで鼓をスネアで大太鼓をバスドラで。。」
と、説明をしたりもしてみましたが、へ~そうなんだといった反応で終わり。



この動画では「日本のリズムはダサいってイメージがあるかと思いますが、
こんなにカッコイイものもあるんだってことを知っていただければ幸いです」

てなことを言っているのですが何か物足りず名刺を配ったりしてますね(笑)
結局欲しいと言ってくれた小学生にあげましたが、きっと意味分かんないだろうな~。
もっとスムーズなコミュニケーションはできないのか?

今後に課題の残る路上ライブとなりました。

出会いというのは不思議なもので、
時に想像できない程ドラマチックだったりします。


「金町八木節いち六會」さんとの出会いも、そんな中の一つです。

今年に入り昨年の反省も含め、もっと正々堂々と自分がやっている事をぶつけてみようと思い、
桐生八木節まつりへの出演という新たな目標を設定しました。

じゃあ、いったいどうすれば出れるのか?

桐生市役所観光交流課、桐生商工会議所、協賛会事務局と立て続けに電話しましたが、
中々確信的なことは聞けずたらい回しに。。
桐生市の中でも出し物の管轄は町ごとに分かれており、各町会長さんに聞いたほうが早いとのこと。

そんなこんなで辿り着いたのが本町五丁目の町会長さん。

突然の問い合わせに最初はかなり警戒してらっしゃいましたが(無理もないですけど)、
八木節への情熱を伝えるや否や町会長さんの対応は一変!
まくし立てるようにおまつりの話をしてくださいました。

話によると出演者は基本的に抽選で決められており、
尚且つ、樽、鉦、笛といったオーソドックスな八木節スタイルが出演条件とのこと。
あぁ、これは諦めざるをえないかと肩を落としていると、

「そういえば東京に踊りやってる団体があるから紹介しようか?」


と、思わぬ展開。

「ぬ?」

聞けば3年連続で八木節まつりに出演しているとの事。

「一緒にやりゃ~え~がや!」

おおおぉぉぉ!そりゃーえがや!
と、こちらも興奮し勢い勇んで教えていただいた連絡先に電話。

「プー、この番号は現在使われておりません....」


うぅ、万事窮すか。
いやもっかい町会長さんに聞こう。

「ケータイ電話にかけりゃ~え~がや!」

あ、それならその方がえーがや!

と、まぁこんな感じでやっとコンタクトがとれたのが、
金町八木節いち六會の安斎律子さんです。

電話で話す限りものすごく腰の低い割とおっとりした方というイメージでしたが、
会いに行ってビックリ!

「私、前までモヒカンだったのよ、髪の毛30センチ以上切ったの。
あれ昔流行ったでしょ?」


いや~、わかんないすけど流行ったのかな。
現在も独自のヘアースタイルで昭和風に言えばかなりイケイケな感じ。
以前はジャズダンスをやっていてインストラクターの資格を持ってるとか、「笑っていいとも」の腕相撲選手権で優勝したとか、かなりのツワモノでした。

金町八木節いち六会の皆さんと写真は左下から、安斉さん、前田さん、副会長の井波さんと僕です。

*副会長さんのお店にて撮影


皆さん本当にいい人達で、なんだかんだでめちゃくちゃご馳走になりました。
本当にありがとうございます。



さて、金町八木節いち六會は毎月不定期で土曜日に踊りの発表をしています。
場所は金町の末広商店街。
この日は豆撒きで、豆以外にも色んなものが撒かれるということで子供から大人まで沢山の人でにぎわっていました。



単に見学ということでお土産くらいしか用意せず、軽い気持ちで訪ねて行ったのですが、
以前に演奏した僕らの動画を見ていただいていたこともあり、
僕ら以上にやる気になっていただいて、恥ずかしながら町民の皆様にマイクで挨拶までさせていただきました。。

もうここまで来たらやるしかない。
SAXの前田さんがチンドン屋さんなので本業に差し支えない程度に、
とも言ってられないので少々無理してもらっていち六會さんとの共演を実現します!
演奏のみの僕らと踊りがメインのいち六會、願ってもない組み合わせだと思います。

僭越ながらもしこの共演が金町の一つのスタイルになったら、
金町でドラムが叩ける若い人に託したいとも思っています。
お祭り、地域の芸能はその町の為にあるものですから。

共演が待ち遠しいな。
いち六會の皆さん本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願い致します。

後日桐生本町五丁目の町会長さんにお礼の電話をしましたが、
僕らが繋がった事をとても喜んでくれました。
名前は伏せておきますが、本当にありがとうございました。


桐生八木節まつり
http://kiryu-maturi.net/
金町八木節いち六會
http://www.geocities.jp/yagibusi_ichirokukai/

追記:
ちなみに足利が本場か桐生が本場かという問題もありますが、原曲の生まれが桐生、唄い広めた堀込源太が足利というのが僕の認識です。(岩波書店、日本民謡集参照)






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