2008年11月アーカイブ

前田悠太郎

以前チンドン屋さんの取材で楽士として登場してもらったこの人に、
今回は八木節で共演してもらいました。
彼との付き合いは学生時代からあるのですが、ホント上手くなりましたよね~。
そしてこの前田さんなんと八木節の本場足利の出身なんですね~☆
いや~本場の方にわざわざお越し頂いて贅沢の限りです。

演奏の方ですがもうこれは観てもらった方が早いでしょう。



歌は二人とも素人ですが、それなりにまじめに歌おうとする僕と、
本場の余裕からかかなりアレンジして歌う前田さんの対比が面白いかと思います。
ただ参考にした音源は「ふるさとの民謡 第5集 [関東編]」であるため、
歌詞は桐生で歌われている内容(国定忠治)になっています。
中々足利の音源ってないんですよね。。
情報あればお願いします。

最後はスタジオの時間が来てしまってスタッフの方が入ってこられましたが、
一番乗っていたので最後までやらせてもらいました。
ビックリされたでしょうね、ほんと失礼しました。
※一応スタッフの方に動画アップの許可は頂きました(笑)

演奏の後、前田さんを僕の部屋に招き二人で撮った動画を見ていたのですが、
この異様な雰囲気での二人の会話が結構面白かったので練習風景もアップしておきます。





なんだか変な話ですが、
音楽ってこんなに楽しかったのか。。
という気持ちを久しぶりに味わいました。

ただひょっとすると八木節の保存会の方の中にはこれを見て、
「八木節を侮辱してんのか!」
と、怒りをあらわにされる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、僕らは本当に八木節を好きなんだということだけは理解して頂きたいと思います。

まだまだ勉強不足ですが、日本の民謡の中でも八木節は僕らの世代にとって
一番馴染みやすいタイプの音楽だと思っています。
シンプルな構成、一定のリズムのループ、アドリブの要素、これらを全て備えている民謡はありそうで中々ないです。
現代のダンスミュージックに欠かせない要素を八木節は大正時代に既に持っていたわけです。

ついでにこれは言わせてもらうと、日本の伝統音楽のガイドブック(?)的なものを読むと必ず書いてある保存会なるものがある時点で既にその音楽は終わっている主張。
あれは一部分では当たっているでしょうが、ひとつ見落とされがちな点を指摘しておきます。

それは気合いです。

足利で見た朝倉八木節保存会には確かに気合いがありました。
これはうちが本場なんだという誇りがありました。
そういう側面を無視して音楽をただ音楽として捉えたら何のロマンもありません。
僕はそう思います。
大学のサークルでよくあるジャズ研究会も今やジャズ保存会。
ヴィジュアル系の音楽だって100年後には保存会ができているかもしれません。
保存会という言葉尻だけを捉えてその音楽を判断するのはあまりに短絡的すぎると思います。
気合の度合いによっては時に保存会はロックやパンクを凌駕するのです!

少しは僕の八木節に対する想いが伝わったでしょうか?
つーか朝倉八木節保存会、マジかっこよかったっすからねぇ。

さて、このコンビ。
これで終わるのも寂しいので、今後路上等で演奏したいなと思っています。
日本の芸能の原点は大道芸ですからね。
まぁ基本的に八木節しかやらないですけど。。


前田さんブログ(ゆうたろう日記)
http://yutarosax.cocolog-nifty.com/blog/
僕にとって地元の誇りである、安芸津町盆踊り唄が久々に生で聴けるということで、
「火とグルメの祭典 ~安芸津フェスティバル~」へ行ってきました。

広島杜氏年に一回行われるこのお祭りでは、地元の特産であるジャガイモを使った団子、ドーナツや、広島杜氏の祖・三浦千三郎の故郷であることから広島の銘酒の試飲会など、様々な出し物が好評です。






その中でも一番の見所はなんと言っても保野山の「万」の字焼き

万の字焼き夕方日が落ち暗く静まり返った保野山の山頂。
そこから幻想的に浮かび上がる「万」の文字には誰もが息を呑みます。

京都の五山送り火をベースにしながらも、かつて万葉集の歌に詠まれた町であることから「万」の字を採用したところは先輩たちの意地とセンスに拍手を送りたい気持ちです。
ちなみに下がその一句。

吾が故に 妹嘆くらし 風早の 浦の沖邊に 霧たなびけり

旅立つ夫に妻は、
「もし旅先で霧を見たなら、私が悲しみ嘆いていることとお思い下さい」
と告げて別れます。
こんなことを言われたら余計に別れづらくなりそうですが、旅の一行が安芸津町の風早に到着した際、申し合わせたように霧がたなびいたとのこと。

今も昔もロマンチストってのはいるんですね。
千年以上経っても変わらない人間の本質的なものを感じます。

さてさて、それでは僕のかわいい後輩にあたる三津小学校の生徒達が演奏してくれた安芸津町盆踊り唄(豊年踊り)をご覧下さい。
※動画のアップは校長先生直々に許可を頂きました。



いや~、かわいらしい。
もうちょっと元気が良くてもよかったかなとも思いましたが、演奏後のインタビューで
「今日は25点でした。。」
と、客観的な判断もできる自分に厳しい安芸津っ子です。

こういう経験を小学校の時にしておくというのは本当にいい事で、
僕もそうですが大人になってその有難味が良く分かります。
運動会の時は全校生徒で今も行われているようですが、指導を続けられている原田さん他有志の方々に感謝しつつ今後もこれだけは絶対守って行きたいと思います。

さて、この日は素敵な出会いがありました。
このお祭りでプロとしてエレクトーンを演奏されていた谷真一さん、歌手のゆうきさんの二人です。
彼らは僕と同じ三津小学校出身ですが、まだ22歳と若くちょうど僕が6年生の時1年生だったというギリギリ同じ空気を味わった世代です。

彼らに僕がやっていることを伝え、西洋の楽器で安芸津の盆踊り唄を一緒に演奏したいと申し出たところ快く引き受けてくれました。
最近こういう話を色んな方にしますが、意外にも僕の意図をすんなり理解してくれるのは僕より若い世代の人です。

ひょっとしたら日本の音楽もこの世代辺りから新しい方向へ向かって行ってくれるのではないかと淡い期待を寄せつつ、来年はこの三人でお祭りのステージに立つことを約束しました。
今からわくわくしています。

欧米文化にべったりの人にも日本の文化を保存しようと頑張っている人にも
「こりゃええのう!」
と言われるような地域独自のものを目指して頑張って行こうと思います。

追伸
とりあえず勢い余って一人で演奏してみました。



やっぱり一人だと息が続きませんね。。
僕も25点です、はい。
三人での演奏が撮れればその都度アップしていこうと思います。

谷真一さんのブログ
http://mignonorchestra.blog103.fc2.com/

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