2009年5月アーカイブ

え~、なんでしょう。
思い立ったらやってみたくなる性格でして。。

チンドン屋さんになる気もないのにチンドン太鼓を作ってみました。


幸運にも何人かのチンドン屋さんと知り合うことができ、
業界の事やなんかを色々聞かせて頂きましたが、
話を聞く度に、あぁ、厳しい世界なんだな。
これは僕が割り込んで行くべき所ではないな。
そういう認識を深めていきました。

よし、そんなら作ってみるか。チンドン太鼓!

と普通はならないでしょうが、一度足を突っ込んだ主題ですし菅田米穀店の備品として一つくらい持っておくのもいいかなと島忠(ホームセンター)へ向かいました。

*ここからはあくまで素人が作ったチンドン太鼓の作り方ですので、
 本気の方は参考にしないで下さい。
 あまりちゃんと説明したサイトが無かったので書いたまでです。


と、その前に太鼓は買わないといけません。
鉦もです。

僕はチンドン屋の足立さんに紹介され浅草の「宮本卯之助商店」で購入しました。

小締太鼓 平太鼓 鉦左から時計回りに、

・平太鼓
・小締太鼓
・鉦

です。
お値段はピンキリ。
つっても正直結構します。。



チンドン太鼓用木材次に木材。

<エゾ松>
・430×150×20(イ)二枚
・400×150×20(ロ)二枚
・100×150×20(ハ)一枚

<S.P.F材>
・230×20×20(ニ)一本
・75×20×20(ホ)二本


チンドン太鼓用木材<桧>
・150×15×15(ヘ)四本

*側面が三角のもの








チンドン太鼓用金具<金具類>
ショウ×8:角に取り付けるやつ
ステンレスネジ(3.5×32)二袋くらい
ステンレスネジ(3.1×20)一袋くらい
超細い釘(20)一袋
輪付きネジ(中、小)1セット

<紐>
やや細いの:太鼓用
細いの:鉦用
*写真の太いのは使いませんでした。

ニスとかニスを塗るのにハケも買っておいた方がいいっすね。

ちなみに今回は水性ウレタンの塗料を使いました。







チンドン太鼓作りこういうのは性格出ますね(笑)
汚ない。。
ちゃんと新聞紙とか使った方がいいっすよ~。








チンドン太鼓作り一応こっから作り方

上下(イ)と前後(ロ)を組み合わせて平太鼓用の枠を作ります。
ネジで固定した後、角にショウを着けて補強しました。






チンドン太鼓作り塗料を塗る前にサンドペーパーで表面を綺麗にしておいた方がいいらしいです。
今回は塗った後指摘されたのでやり直し。。







チンドン太鼓作り側面が三角の棒(ヘ)と普通のちっちゃい棒(ホ)を細い釘で固定します。

*これはホームセンターで斜めの切断を受け付けていなかったためやむを得ずやったまでで、斜めに切れるのであればそれに越した事はないです。





チンドン太鼓作りこんな感じで枠下部分の補強にしました。外側からネジで固定してます。
棒でなくて板一枚でもいいっすね。









チンドン太鼓作り長い棒(ハ)をネジで枠と固定します。
演奏する時に肩から紐で引っ掛ける為です。
なので演奏者側、上部にくるようにして下さい。







チンドン太鼓作り枠下部分と同じ要領で上部の補強をします。(ハ)と(ヘ)で対応。










チンドン太鼓作りここからはちょっと失敗談。
斜め切りができないのでいろいろ工夫しつつ鉦用の屋根付き枠を作ってみました。








チンドン太鼓作り要はこういう風にしたかったんですけど。










チンドン太鼓作りこうなりまして。。











チンドン太鼓作り再購入。。
屋根は諦め鳥居風にすることに。

<エゾ松>

180×45×15(ト)二本
20×45×15(チ)二本
250×45×15(リ)一本
290×45×15(ヌ)一本

チンドン太鼓作り

こんなイメージ。
足(ト)の上に短い方の棒(リ)を乗せて、その上に(チ)(ヌ)。









チンドン太鼓作りのサムネール画像また塗ります。。











チンドン太鼓作りのサムネール画像枠との接続部分はガッチリさせるため、ネジで留めます。
ここは(ト)ですね。









チンドン太鼓作りのサムネール画像今回学びましたが、細かいところにこういう太めの釘はNG!
今にも割れそうですね。
まぁ普通に考えれば分かるか。。








チンドン太鼓作りのサムネール画像こういう細いので十分です。
ニ、三本差しときましょう。










チンドン太鼓作りのサムネール画像こんな感じで。
いくつも木が重なる部分は釘同士がぶつかない為にも細いのをお奨めします。








チンドン太鼓作りのサムネール画像間の木(チ)はもう少し長くてもいいかもしれません。

つ~か、チンドン太鼓は基本鳥居ではなく屋根です。
悪しからず。






チンドン太鼓作りのサムネール画像鉦を引っ掛けるために両足の上部に輪の付いたネジを取り付けます。










チンドン太鼓作りのサムネール画像鉦を細い紐で引っ掛けて出来上がり。











チンドン太鼓作りのサムネール画像平太鼓用にも上部二点、下に一点取り付け、紐で固定する。

*平太鼓には最初から輪が三点付いているものを使っています。







チンドン太鼓作りのサムネール画像こんな感じになります。
きっちり留めれば割と安定感あります。









チンドン太鼓作りのサムネール画像小締太鼓を鳥居に引っ掛けて。











チンドン太鼓作りのサムネール画像とりあえず、完成!!

なんか鳥居がねじり鉢巻してるみたいで、わけわかんないっすけど。

ちょっと試奏してみたところ、いい音しましたよ!
太鼓は職人さんが作ってますからね。













今回長々と作り方というか失敗談を書きましたが、最終的に言いたかった事は、
チンドン屋さんはエライってこと。
チンドン太鼓(枠)は基本的に皆さん手作りです。

こんだけの苦労を皆さん経験してるわけです。


十人十色のチンドン屋さんですが、演奏はもとより太鼓も十人十色。
今度町で見かけたらチンドン太鼓にも目を向けてみると面白いかもしれません。

さてさて、僕はこれで商売をするわけではないのでしばらく部屋のインテリアになりますが、
ちゃんとしたチンドン太鼓が欲しいという方は東京チンドン倶楽部の高田さんを訪ねて行く事をお奨めします。
実はチンドン太鼓のセット、先述の浅草宮本卯之助商店で販売しています。
そして、その販売用のセットを設計したのが高田さんなのです。

先日音頭バンド「カラカラ」に参加した際、チンドン担当の佐藤ゆみさんに高田さんの作ったチンドン太鼓を見せてもらいましたが、鉦の枠は取り外せるわ、木も斜めに綺麗に切ってあるわ、
枠上部にどうやって空けたのか穴も空いてるわ、もう匠の技って感じでした。
写真は企業秘密って事で伏せておきますが一見の価値ありです。


類は友を呼ぶ

と昔から言うのか最近言い出したのかは知りませんが、
同じような志を持った人に出会う機会が多くなってきました。

現在おそらく唯一の音頭バンドである、
カラカラ のメンバーとの出会いもそうでした。

音頭バンド「カラカラ」先日僕宛に一通のメールが届きます。

話によるとバンドのドラマーを探していたところ、チンドン屋の高田さんから紹介され僕のブログを見たとのこと。

これはバンドにぴったりだということで、白羽の矢が立ったわけです。




音源を聞かせてもらうと皆恐ろしく上手い。
ただ最初は正直、音頭か。。
日本の音楽はダサいと言う印象を若者に植え付けた張本人と言っても過言でない音頭をあえて看板に掲げてやるのか、、うぅ、、と思ったのも事実です。

しかし、団長・萩原遼さんの
「だからこそ音頭をやる、音頭には日本の音楽の旨みが詰まっている」
という男気溢れる主張にもっともだと思いっきり納得させられ、結果的に参加を決意しました。

それから約一ヶ月、ちょこちょこ練習しつつ先週早くも本番を迎えました。
皆さん忙しい方々なので全員で演奏するのはこれが始めて。
会場はなんと文京区の銭湯 月の湯

ご主人の粋な計らいとメンバー及び関係者の涙ぐましい努力でこの本番を迎えたわけです。
実際の演奏からの一コマを紹介します。



スタンド・バイ・ミーの日本語&音頭カバーで「君がいれば大丈夫」
少ない練習でこれだけ息が合うのは皆さんの力量もさることながら、
やはり 日本人のリズム だからなのでしょうか。

こういった活動は音頭に決着をつけるという意味でとても意義があり、また楽しくもありました。
ただ僕にはどうしても拭いきれないリズムの感じ方というものがあり、
今までヘタクソながらもドラマーとして感じてきたグッとくるリズムへの執着心も捨てきれず、
結局このバンドを抜けさせて頂くことにしました。

インチキ民俗学者になるんだと割り切っていたつもりだったのに。。
割り切れていない自分を情けなく思いつつ、このバンドを断ったんだから下手な事はできねぇぞ
と気持ちを引き締めてこれからの活動を続けていく所存です。


カラカラメンバー

萩原遼 (三味線・団長)
さかもとりえ (唄)
廣瀬拓音 (ベース)
佐藤 "親方" ゆみ (ちんどん・コーラス)
鈴木 "すずめ" 恵 (お囃子・コーラス・鳴物)

サポートメンバー
小春(アコーディオン)
浦本さん(ギター)
木場さん(胡弓)

音頭バンド『カラカラ』ウェブサイト
http://www.shamisen.jp/karakara/index.html

カラカラ今後のスケジュール
浅草木馬亭:8月29日(土)
浅草木馬亭:11月28日(土)

先日江戸三大祭の一つ神田明神神田祭を見に行って来ました。

同日に亀有警察署での演奏があった為あまり時間は無かったのですが、
仕事の都合上行けるのはこの日限り。
午前中だけでもと見に行ったのです。
というのも、お囃子をやっていると必ず話に上がるのがこの神田祭の神田囃子
これを逃してはまた一年泣き寝入りなのです。

炎天下の中JR御茶ノ水駅を降るとすでにただならぬ雰囲気。
普段どこに居たのかと思うくらい活気に満ちた人達であふれ返っていました。

神田囃子あまり計画性もなく神田明神の鳥居の前まで行ってみると、

やってますやってます。
小気味いい祭囃子!








演奏されている方はさぞかし迷惑だったでしょうが、この機会を逃してはならぬと演奏が終わった直後すぐにお話を伺いました。

この時演奏されていたのは「投げ合い」と呼ばれるアップテンポな曲。
松本社中では四丁目(しちょうめ)とも呼ばれますが基本的には同じ曲でした。
絞め太鼓が一定のリズムを刻み、笛・鉦・大胴がアドリブで盛り上げます。
最後は少し長いキメのフレーズがあり終了。


お話によると宮入りの時はこの「投げ合い」しか演奏されないとのこと。
代表の立野さんという方が演奏しているから行ってみればと薦められ神楽殿へ。



真ん中で絞め太鼓を叩いてらっしゃるのが立野さん。

これまたさぞかしご迷惑だったでしょうが、映像と写真を掲載して良いですかと神楽殿の仕切りから名刺を差し出しご挨拶。
いやな顔ひとつなさらずご丁寧な対応ありがとうございました。
また改めてゆっくりお伺いさせて頂きます。

さてここでも演奏されているのは「投げ合い」

江戸っ子だってねぇ?
神っ田の生まれよぉ~!


って感じの人達が確立*したのが神田囃子だと勝手に思い込んでいるので、
他の曲も聴いてみたいってのが率直な感想でした。


神田囃子保存会の手ぬぐい時間がないので鳥居前で演奏されていた方々にお茶の差し入れをして帰ろうとすると、

「これ持って行きな」

な、なんと神田囃子の手ぬぐいをプレゼントして頂きました。



ひゃ~本気嬉しい!!

今の僕にはプラダのバッグよりも価値があるものに見えてなりません。

神田囃子保存会の方々、お忙しい中お付き合い頂きありがとうございました。
大事に汗をぬぐわせて頂きます!

神田明神

http://www.kandamyoujin.or.jp/index.html
神田囃子保存会
http://www.ne.jp/asahi/pcgnet/home/hayashi.htm

*江戸の祭囃子の発祥は葛西神社です。ここでは神田囃子というジャンルの確立という意味で言ってます。
ひょんな事から桐生の町会長さんの紹介で繋がった「金町八木節いち六會」さんとの共演が、
先日の土・日曜日ようやく実現しました。

まず土曜日はかねてから調整してきた金町末広商店街の隔月イベントへの参加。
八木節の演奏前に余興演奏をしたのですが、東京音頭をやると皆さん普通に踊りだしたのにはびっくりしました。

問題の八木節ですが、これは中々苦労されたようです。
これまでカセットに合せて踊ってこられたいち六會の方々に対し僕らはアドリブで長さが変わります。
テンポ感も中々合わず、少々戸惑っておられるように見えました。

金町八木節いち六會日曜日は葛飾区亀有警察署の「ひったくり撲滅キャンペーン」への参加。

先日警察に演奏を中止させられたばかりなのに今度は警察のためにPRとは妙な話。。

三回八木節を演奏し、両さんの地元・亀有警察の方々にも手を叩いて喜んで頂きました。葛飾良い町。
いち六會の方々お疲れ様でした!


さて、演奏が終わって前回同様お食事をご馳走して頂きましたが、その席上。

「桐生八木節まつりは今年も参加されるんですよね?」

「いつも皆でバスで行くのよ、菅田くん達も一緒に乗ればタダで行けるわよ」

ん?

以前から気になりつつも確かめていないことが一つありました。

「あっちで僕らも一緒に演奏するんですよね?」

「それは無理だよ、あっちは本場だもん」


八木節の演奏
ええ~!!!?
マジすか~!!


もう右のようなアホ面で唄っている場合ではありません。

交流ができたことはとても良かったけれど、八木節まつりに出場できないんじゃあ桐生の方々に僕らの八木節を見てもらうことができません。

無念。。
本場の人に見ていただいて、ダメだしされてこそ民謡はいいものになっていくのだと信じています。

葛西神社の絵馬解散後は江戸祭囃子発祥の社、葛西神社(金町にあります)に前田さんとお参りに行ってきました。

お囃子でも何でもそうですが、今の僕にとって大切なのは本場です。

なんとしても桐生まで映像を持って行って観てもらわねば!




最後になりましたが、ドラムセットを金町まで運んでくれた金町末広商店会副会長の大河原さん、沢山のおいしい料理をご馳走してくれた末広飯店の中山さん、いち六會会長の野崎さん、副会長の井波さん、そして安斉さん。
またいち六會の方々に改めて御礼申し上げます。

どうもありがとうございました!

いや~疲れた。。
けど気持ち良かった~!!

参加して頂いた方々、並びに飛び入り参加して頂いた方。
また暖かいご声援を送って頂いた方。
本当にありがとうございました。


今回は3日、6日とも精も根も尽きるまでがんばりました。
総集編ということでまず八木節の動画をどうぞ。
*注意:大音量でお聞き下さい。



前回志野まりあさんは手踊りだったのですが、なんと一週間で傘踊りをマスターし、かつ瀧田師匠のアレンジで僕らの演奏に対応した八木節の傘踊りを披露してくれました。
気合が違います!!
前さんも最高!動画を撮ってくれたナオちゃんの映像センスにも脱帽です。


続いて東京音頭
*映像と音に少しズレがありますが映像編集段階の不具合です。ご了承下さい。



瀧田くんのお母様にあたる日本民踊石川流社中の本部教授、
石川千桧香師匠
に贅沢にも参加して頂きました。

さすがというか、もう貫禄が違いますね。
今回沢山の方に見て頂きましたが、お師匠効果はすさまじいものでした。
日本伝統芸能のお偉方でありながらこれだけ飾らない方がいらっしゃるという事がなにより衝撃でした。

小さなお子さんからお年寄りの方まで(もちろん若い方も)楽しんで頂けたのは僕らの強い気持ちもさることながら、師匠のお力添えのお陰でございます
ハハ~。

今回は長丁場だっただけに色んなエピソードがありました。
上智大学の落研在籍でアメリカ出身の方が飛び入りで一席打ったり、
福岡出身の方に炭鉱節を歌っていただいたり。

また6日は雨だったのですが、土砂降りの中警官に止められた僕らを
「に~ちゃん達雨の中頑張ってんだから、やらしてやれよ!」
と、本気で僕らをかばってくれる方。
今持ち合わせががないからカンパの代わりにとカンパンを差し入れてくれる方。

皆さん十人十色でしたが、とても楽しい経験ができました。
最高のGW、もうただただ感謝。
CDを配ってくれた菱沼くんと瀧田くんの友達にも感謝。

皆様本当にありがとうございました!


菅田米穀店芸能部












最後に警官に演奏を止められた事について

僭越ながら日本のためにやってるつもりなのに日本の権力に止められてしまう。
とか言うのは言いがかりもいいとこなので、次回中野でやる時はちゃんと許可取ってやります。
中野警察署の方、JR東日本の方本当にすみませんでした。
でもも~ちょっとやらせてもらいたかったな~。。

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