お囃子: 2009年2月アーカイブ

土師流江戸里神楽松本源之助社中

お稽古に通いだしてちょうど半年になりますが、中々お師匠達の実際の奉納の場に立ち会う事ができず、神楽の奉納に関しては今回の湯島天神梅祭りでやっと実現しました。

自分の属している団体だとなかなか客観的に見れないものですが、
見ている内にどんどん引き込まれ気付けば素直に楽しんでいる自分が居ました。

実際の映像をどうぞ。



話をされているのが現在の四代目。
たまに話をさせていただく事があるのですが、
あぁ、これが江戸っ子っていうんだな~と。

見ていただけると分かると思うのですが、
その雰囲気から立ち振る舞い、しゃべり方に至るまでどこを取っても粋です。

そして太鼓を叩いてらっしゃるのが五代目。
僕はこの方にお稽古をつけて頂いているのですが、一言で言えば僕はこの方が好きです。
そう言わせてしまう雰囲気を持った方です。
以前教えて頂いた事で印象に残っているのが、音楽のカウントについて尋ねた際のこと。

「ロックやジャズをやる時、ワン・ツー・スリー・フォーって入るじゃないですか。
 あれには昔から違和感を感じていて。。
 かといって、いち・に・さん・はいって訳にはいかないですしねぇ。。」

よ~おっ でしょ。」

これは本当に目から鱗でした。
そもそも日本では数字で数えないんすね。
言われてみれば宴会の席の一本締めで、いち・に・さん・はいっなんてやってる人いないすもんね。。

さて、少し僕の知っている限りで動画の内容に触れると、
ここで伴奏に使われているのは江戸の祭囃子が元になっています。
(屋台、鎌倉、四丁目etc)
常に舞手に合わせて演奏しているので、言うなれば即興の舞台音楽ですね。
場面によって演奏の雰囲気ががらっと変わるのが分かると思います。

ここからは四代目の大黒様。



見ている方は楽ですが、演じている方はお面を付けていてほとんど視界が遮られていることを考えるといかに大変かが分かると思います。
鉢巻のやりとりなんかはかなりベタなギャグかと思いますが、
師匠がやるとなんでこんなに面白いんでしょうね?
こういう雰囲気は僕らのような若造には到底まねのできないものだと思います。

YouYubeは最大アップできる時間が10分なのでこの辺りで切って最後の部分。



獅子がお金食ってます。
実在する動物ではないのに、なぜかそれっぽいと思ってしまうのは僕だけでしょうか?

観客を引き込む演出。
福も笑いももたらして、楽しい気持ちで新年を迎えられる。
全てを見終えて、改めて芸の緻密さ、芸能の完成度の高さを感じました。


畏れ多くも僕はこの芸能の中から、日本的ビートとして使えそうなものを抜粋してやろうと密かに計画しているわけですが、芸が深すぎてなかなか簡単にはいきそうにありません。。

大好きな大好きな松本社中。
これからもいい関係でいたいものです。

※ここで紹介した「寿獅子は」江戸里神楽の演目ではなく伊勢から流れてきた太神楽の獅子舞を江戸の神楽が取り入れたものです。


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